かがなべて

言葉遊びと、毎月の歌仙など

2022-01-01から1年間の記事一覧

芭蕉の館連句会十一月「菊たけなはの巻」

紅葉の盛りの芭蕉の館。今回は初折の裏、三句めからです。春の句 薄氷の幾何学模様昨夜の風 正藤 薄氷(うすらひ)は初春の季語です。夜の間水辺の氷が風向きによって厚みを増したりゆるんだり、亀裂が入ったりするのでしょうね。まだまだ寒いけれど薄くなっ…

芭蕉の館歌仙十月「菊たけなは」の巻

新しい歌仙がはじまります。今回は先月、山中温泉においでになった俳人長谷川櫂氏に、発句をいただいております。台風のせいで一か月遅くなってしまいました。 来あはせて菊たけなはの山湯かな 櫂 芭蕉の「山中や菊は手折らぬ湯の匂ひ」を踏まえた、土地への…

八月の歌仙 「山眠るの巻」満尾

八月はお盆休みを避けて今日23日となりました。山中温泉がテレビに放映されたとかで今日は観光客らしい方々が大勢あるいていらっしゃいました。連句会の会場の芭蕉の館も見学の方が次々お見えでした。 さて、そんな中で、いよいよ名残の裏、残り五句です。…

七月の歌仙「山眠るの巻」

梅雨の戻りのような雨催うのお天気の中、連衆がそろって、七月の歌仙を巻きました。 名残の表の最後。十句めからです。先月は秋の句 九句目 峡の日の銀杏紅葉に移り来し 中江 という秋の句で終わっていましたので、無季の句を一つ挟んで月の定座へ、向おうか…

六月の歌仙「山眠るの巻」

今日の連句会に発表された句句。これだけの投句から選ぶんですから、面白くないわけがない! さて、名残の表の中ほどです。そろそろ「恋」もまた欲しいころ。 第5句 夕暮れに口笛吹いて罪と罰 元田 合図の口笛を吹いて誘い出す夕暮れの恋人は、ラスコーリニ…

五月の歌仙「山眠る」の巻

お床の花 こでまりと白糸草 枝ぶりも葉っぱも、とてもきれいなこでまりですね。感心しました。白糸草も寂しげな花ですがほのかな香りがたたずまいによく似合って味わい深い。 さて、今月はいよいよ名残の表にはいります。先月は「奥の細道春日傘征く」と旅へ…

四月の歌仙 山眠るの巻

会場の「芭蕉の館」の廊下。広間で歌仙を巻いています。 先月は月のくのところで 名残の月のつれなく見えて 平井 つれない月は恋の呼び出しと見まして次の句、初折の裏の7句目は恋の句をおねがいいたしました。 7句 風も木も街も私もやさしくて 佐藤 何も…

歌仙「山眠る」の巻

芭蕉の館 お庭の雪吊がもう窮屈そう。 一月二月と大雪やコロナのせいでお休みしておりましたが久しぶりでここ芭蕉の館に集って歌仙のつづきをすることができました。 初折のうらにはいったところでした。初折表は春の句が二句でしたので、せっかくの春めいた…