かがなべて

言葉遊びと、毎月の歌仙など

四月の歌仙水澄むや の巻

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岩やつで 楚々とした風情の山草ですね

三密を避けて連句の会今月は名残の表の終わり九句目から

やや早めですが秋の月を所望しました。

そこで集まった月の句がかくのごとし。

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大量!

十分かそこらでこれほどの句句が!

どれを選ぼうか贅沢に悩みましたが、これまでに、似たような句がないことを理由に選ばさせていただきました。

 

松に触れビルに隠れて今日の月  正藤

 

夜の都会を散策する作者と月の仲よさそう。次は秋の七七。

 

予約少なし残菊の宴  平井

 

風流な宴もこのご時世では、控えざるを得ませんものね。そろそろ秋を離れて無季の句をお願いしましょう。

 

路地に入りパン焼く匂ひほのかにも  中江

パンの香りっていいですよね。露地の奥の小さなパン屋さん。外国の風景みたいですね.旅の気分かな。

 

 昭和探しの旅をし思ふ 笹次

 

空間的な外国ではなく時間的に今は昔の世界を探す。そういう旅も素敵です。

さて次は名残の裏。冬の句をお願いします。

 

鳥獣懐に抱き山眠る  正藤

 

山眠るって良い季語ですよね。春の芽吹く輝きに満ちた「山笑う」もよいですが。今回は、毎回 出句が多くて選ぶのに時間がかかってしまいました。

来月はいよいよ名残の裏の満尾までの運びです。いよいよ。