写真は伊吹麝香草です。季節違ってますけど。麝香の匂い、かなぁ?
さて今月は初折の裏に入りました。
古道ゆくもののふの夢ふくらみて 平井
熊野古道とか歩いてみたいものです。王子を巡って往時をしのぶ。ハハハ
風吹き渡る梢の音に 中江
古道を辿ると風邪の音にも昔がしのばれることだろうと、素直な付けと思い戴きましたが、四句前に「虫の音」がありました。うーん去り嫌いに引っかかりそうですが、その場ではつい見落としがちになります。一か月前の事なの物で。次は冬の句で、
白妙の一瀑を懸け山眠る 正藤
うつくしいですね。葉が落ちて眠る姿になった山に、滝は、はっきり見えるのでしょうね。熊野古道から那智の滝ってかんじ。さて付けは
絵屏風立てて内緒のないしょ 佐藤
絵屏風、やや唐突と見る向きもございましょうけれど、熊野、那智とかつての熊野詣は曽ては白河院や定家はじめ貴顕も多く参拝し、江戸時代は伊勢詣でのついでに大概寄ったそうですから、そんな折には絵屏風の陰でささめきあうこともあろうか、と思います。恋の呼び出しですね。
句会場隣席したき君を待つ 正藤
おおお!り、リアルですね!
大人数の句会では清記用紙がたまると「速く回して!」と怒られますが、隣の彼女が怒られないように、あえて自分が溜めて、彼女にはそのペースに合わせてそっとまわしてあげるのだそうです。は~っ具体的…。
恋の行方はどうなるのでしょう。