かがなべて

言葉遊びと、毎月の歌仙など

芭蕉の館にて三浦雅士氏長谷川櫂氏の歌仙満尾会談

歌仙の満尾を寿いで,三浦雅士氏、長谷川櫂氏の対談を、近くでうかがえて楽しかったですね。

三浦氏は「虚構と人生」みたいな、いわばプルースト的な命題から始まって、多様な話題を悍馬に例えるなら、それぞれの馬に目いっぱい鞭をくれながら,何頭も繋いだチャリオットを思った方向に向けていくというディオクレスも土下座する手綱さばきをみせつけていらっしゃいました。

詩の書かれた場所、歌仙の場というものから、地霊について話が及び(ドゥエンデなんて言葉きいたの何十年ぶりかしら)、大岡信の「宴と孤心」の「宴」というものにどうやって落としてゆくのかな、とよそながらに危惧していたら、見事に山中温泉と、大岡信丸谷才一井上ひさし、諸師の歌仙の場を仕掛けた人物への挨拶につないで感動の大団円。見事としかいえないお話ぶりでした。

長谷川氏は終始聞き役というか控えめな態度をキープしつつ、読売新聞の方からの希望などをさりげなく挟んで、編集するほうから見たら非常に信頼できる存在だろうということが偲ばれました。

歌仙、清書させていただきました

三浦雅士氏って、楽しい方でらっしゃいました。いつか、変形生成文法についてとか、お話うかがえると、楽しいだろうなー。