かがなべて

言葉遊びと、毎月の歌仙など

2019-01-01から1年間の記事一覧

かわいい藪柑子の盆栽 歌仙「桐一葉」の巻 十二月 名残の裏も後半です。先月は恋が終わったところ。 今日は七句目から。秋の句をおねがいしました。 霧晴れて山の全容巌襖 弘美 巌という難しい漢字が峩々たる山容にふさわしい。正統派の写生句。次は、そろそ…

紅葉時雨の歌仙 歌仙「桐一葉の巻」 歌仙もいよいよ名残に入りました。 先月は花の座の後 師の忌を修す春雨の径 正藤 と思いの深い句で終わりました。 名残の表初句は かきわけて登り登りて砦址 平井 春雨の径を辿るうちについに山まで登ってしまった! 砦址…

お茶の花 十月の連句会 歌仙「桐一葉」の巻 今月は初折裏の七句めから。そろそろ月の出るころ。 七句目 お薬師の九輪にかかる冬の月 中江 お薬師様と呼ばれるお寺は各地にあります。ここ山中温泉にもあります。その塔の頂きの九輪にかかる冬の月。煌々と冷え…

芭蕉の館の玄関 いつも、活けてあるお花がきれい 歌仙桐一葉の巻 初折 裏 さて先月は、月の後、無季の句が続きました。トランクが出て、旅への誘いがあったので、今月は、その続き。冬の旅ですね。 一句目 冬うららビルを映してビルの窓 正藤 あまり旅って感…

連句の部屋 歌仙「桐一葉」の巻

立秋も過ぎ、暑さもピークを過ぎた八月、新たな歌仙がはじまりました。芭蕉の館のお庭を眺められる部屋に、紫深い鉄線の花。きりっとした花容が涼しげです。まずは発句 桐一葉きのふと違ふ今日の風 斉藤古今集秋の部 秋来ぬと目にはさやかに見えねども風の音…